こんなメンバーで学んでいます

こんなメンバーで学んでいます
クリスマス会での集合写真

2013年10月30日水曜日

「子供の英語教育は何歳からがよいか」と聞かれて・・・。

今日の日経に、その問いに20~40代の親が「0~3歳」との回答が41%、4~6歳が34%と答えたという記事がありました。

 
 
 

 たぶんその世代のたいていの日本人は、中学から英語を教科ではじめて、今現在、それでは話せるようになっていないという苦い経験があるのではないでしょうか。
 すると自分がはじめた12、3歳では遅い。日本語の音だけに慣れてしまう前に0~3歳でという発想はある意味正しいと思います。
 

 でもその記事のタイトルは「遊びながら英語 子供エンジョイ」ということで、玩具、教材、またはセブ島にいるフィリピン人講師とスカイプで英語で歌を歌ったり絵本を読んで聞かせたりするという内容。そちらは受講者は5~7歳がもっとも多く、現在は入会待ちだそう!
 

 日本語を日本人が、玩具や教材で覚えただろうか?スカイプで?目の前にいるとはいえ、ぬくもりもないテレビの中の人物と一緒に歌う日本語番組で、もし日本語を「勉強」していたら?
 言葉って、それで本当には話せるようになるのか。私はやったことがないのでわかりません。
子供の時に、ロンドンブリッジが流れるおもちゃを、サンフランシスコ在住の叔父叔母からおくってもらったことは、今、思い出しました。楽しかった記憶はあるけど、それで話せるようにはならない。

 逆にラボでは、中学生でホームステイしても、「言葉には思ったより困らない。」といえるのは、言葉と関わる仕組みが、母語環境を作れていることの証明なんだなと思います。

 それにしても人間の母語の習得システムは、なんと精密なんでしょうね。その自然の習得システムに、本質的な面が限りなく近くすること。それは、日本人の親が自宅で英語を話すということではない、別のしくみですね。そこをやっていきます。
 
 
 

小3から英語授業  2020年度までの実施を目指す。

文科省検討として、先日の日経に記事がのりました。

その中で、この文に複雑な心境になりました。

「小学校での英語教育を巡っては11年度から5,6年で週一回の外国語活動として必修化されたが、歌やゲームなどを通じて英語に親しむ内容で、読み書きはほとんど指導していない。」
 正直、ラボで子どもと英語に関わる経験から、「これはわかってたよ…。」とちょっと悲しい気持ちで子どもたちのために言いたい。単に、歌やゲームで親しむ程度で、話せるわけがない。
 子どもにとって、これらは、ゲームをやるとき使う約束のことばが、いつもの日本語とちょっと違う、それくらいのものでしかなかったはず。
 たとえば、日本語で「だるまさんがころんだ」をして遊んでるとき、本気でだるまさんをイメージして、それがころんだとこ想像してる人がいるだろうか?
 だるまさんがころんだの遊びに慣れても、楽しくても、それは言葉が自分のこころに入ってくることとは違う。

英語をもともとは全く話せない日本人のお子さんたがホームステイや留学にいけるまでになるよう、日々接する中で、いつも考えていること。
それは、日本の子供たちにとって英語とは何か。大人にとってではなく、その子にとって、英語とは何か?

 
 
 
 歌やゲームを通じて英語を親しむことでは、英語が話せるまでは無理だろうな、もっとラボのやり方で耳から、母語的に英語に出会えたら、英語が嫌いとか難しいと思う子は減ると思う。
 ここはひとつ、小学校にもラボメソッドを取り入れてみたらどうでしょうね。たぶん、話せる子は増えると思います。それには、テューターの数が足りないかも……。

 

2013年10月10日木曜日

ことばの力を、自分の力にできる人ってすごい。

鶴瓶の家族に乾杯という番組を見ていて、そこに登場した九州在住の、3人の子どもを女で一つで育てたお母さんのことばに感動しました。

他のことをしながら見ていて途中から引き付けられたので、細かいところは違うかもしれないのですが、32歳で3人の子どもがいる時に、ご主人に先立たれたそうです。
その後、3人の子は上と下は東大に、真ん中の女の子は九州の大学に。
鶴瓶さんと話しているとき、その女性は「それが、子供は、さびしくないっていうんですよね。」とちょっと困ったような控えめな表情でおっしゃる。それを聞いて私は、その子たちが偉くて、お母さんに心配かけないようにしてるんだなと思っていました。

番組にはその後の映像というのがあり、そこで訪問の際は不在だった大学生のお嬢さんが出てきて、「寂しいと思ったことはないです。お母さんがいつも楽しそうにしていたから。おいしいごはんも作ってくれるし。」と穏やかな顔で言うのを聞き、お母さんの姿勢と心のありようが子どもにここまで影響を与えることを知りました。

その場面は、そのお嬢さんと母親、そしておばあちゃんが出てきていました。そして、お母さんが、夫が死んだとき自分の母(おばあちゃん)が、「だいじょうぶ。」と言ってくれたのが、本当に救われた。だから強くなれたというようなことを言っているのを聞き、これも誰もが得られる心情ではないと感動。
「大丈夫」といってくれたからって、誰もが「大丈夫だ」と心を強くできるわけではない。でも、その方は自分のお母さんのひとことを、そこまで強い力にして進んできた。
女性は、「鶴瓶さんが、『よくがんばったね』といってくれたことも本当にうれしかった。」といってました。きっと、その一言を本当に自分へのごほうびのように、こころの栄養にして、まだまだこれからいくらでも豊かな人生を歩まれるんだろうなと思いました。



人が自分を思いやってかけてくれる本当のことば。そのことばの力をしっかりと受け取って生きることのできる人は素敵だなと思えた番組でした。

ことばはこどもの未来を育てるという英語教室をやっていますが、ことばを受け取る力も、まさしく強い未来を育てるだなと認識をあらたにしました。